chapter A. What is Betsy McCall? ［ベッツィマッコールって何？］
はじめにベッツィマッコールとは、アメリカの主婦向け雑誌「McCall’s Magazine」に1951年から連載された「Betsy McCall Paper Doll」のキャラクター。「Paper Doll」とはその名の通り紙の着せ替え人形で、ページを切り抜いて遊ぶという主旨だったようです。実際に切り抜いて遊んだ人がどのくらいいたかは分かりませんが、イラストや洋服のデザインが可愛い事もあって人気になり、人形、絵本、レコード、子供向けのバッグなど様々な商品が作られました。「ベッツィマッコール」という名前の付いた人形は当時から現在まで、複数のメーカーから様々な種類が出ていますが、このサイトでは、1957～1964までに販売された"American Character"社の8インチベッツィを扱っています。（以下ヴィンテージベッツィと呼びます）現在、"TONNER"社から出ているリプロベッツィのオリジナルに当たるもので、ベッツィドールの中でもコレクターが多い人形です。
ヴィンテージとリプロの比較左が"TONNER"社のリプロベッツィ、右がヴィンテージベッツィです。大きな違いとしては、以下の5つが挙げられます。フェイスペイント：リプロはアイラインがある、ヴィンテージはアイラインがない瞳の色：リプロは青の瞳（通常版）、ヴィンテージはグレーもしくは茶の瞳髪質：リプロはやわらかい、ヴィンテージは硬い肌色：リプロはやや濃い色、ヴィンテージは明るい色重さ：リプロは軽く自立可能、ヴィンテージは重く自立できないこのような違いがあるため、1見すると全く別の人形のようにも見えますが、全体にリプロベッツィは良く復刻されていると思います。特にアウトフィットの出来が良い事には定評があり、出荷時に着てくるシュミーズも、ヴィンテージにかなり似ています。		↑写真ではヴィンテージの方が身長が高く見えますが、実際の身長はどちらも同じです
コレクターズ・ガイドブックヴィンテージベッツィにはたいへん良く出来たコレクターズ・ガイドがあります。"Betsy McCall A Collector’s Guide" という本で、全152ページにわたり、"American Character"社のヴィンテージベッツィに関して様々な情報と、華麗なアウトフィットの数々を掲載しています。ほかにも、1998年までに出た「ベッツィマッコール」の名を持つ人形を全て解説してあり、英語で書かれてはいるものの、ベッツィコレクターならば一見の価値がある本です。残念ながら"TONNER"社のリプロベッツィは発売が2000年だったため掲載されていません。現在絶版という事もあり、国内では手に入りにくくなっていますが、イーベイでは、20ドル前後で手に入れる事ができます。このサイトでは、この本の情報に基づきながら、髪色や髪型などの種類を更に詳しく紹介していきたいと思います。